近大通信 司書課程

2020年3月司書資格取得。

課題解決支援サービスについて【2】事例

福島県立図書館を見学してのレポートの内容です。

 1はじめに

2内容と特徴

3自分の考える案

4まとめ

 

ここでは、このうち2について、不合格レポートと講評の要点、合格レポートを載せます。

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     現在、当館では、「県民の暮らし応援文庫」を設置し、育児活動、健康長寿、まちづくり、防災活動という身近なテーマの資料の収集・提供により、県民が暮らしの中で気になる問題を解決する手助けをしている。また、図書館未設置の自治体等の読書活動支援を続け、「図書館の図書館」を目指している。


   その中で、当館が「使命」と位置付けているのが、東日本大震災に関する福島県関係の資料の収集・保存だ。書架入口の左手に、「東日本大震災福島県復興ライブラリー」の看板があり、関連の本、雑誌、新聞、パネルなどが並んでいる。福島県出身者の著作や福島県に関する資料が並ぶ地域資料コーナーに隣接している。


   また、記録集、手記、文集、説明会の配布資料など、いわゆる「素人」が「震災に関して書いた何か」「震災に関して参考にした何か」も集めている。県民にそれらの寄付を募るチラシも置いてあった。私が見学に行った日は、ちょうど散歩中の方が当館を訪れた時に震災に遭い、壁や屋根が崩れる写真と手記を展示していた。


  これらの「ライブラリー」資料の出張展示も行っている。写真集や放射線関連、防災教育など5種類のテーマがある。本やパネルなどを展示用セットにし、県内各図書館や図書室に1~3ヵ月貸し出せる。


    原発被災地への支援も続ける。避難指示が段階的に解除されているが、人々の帰還は進まない。避難指示解除となった9地域では、平成31年4月時点で、震災当時と比べると23.2%の居住率にとどまっている(※1)。29年3月時点で富岡、大熊・双葉・浪江の4図書館、楢葉公民館の図書室が休館している(※2)とあるが、このうち富岡と楢葉では再開しているようだ(HPによる)。再開しても、住民の帰還が進まず図書活動が進まないこともあるため、当館としては資料と運営相談の継続的支援と、職員の派遣、図書館関係団体との連絡調整を行っている。移動図書館車で巡回サービスも行う。

 

※1 河北新報ニュース kahoku.co.jp/tohokunews/201904/20190412̠63016.html
※2 福島県立図書館「福島県立図書館が目指す図書館(平成30年度~32年度 福島県立図書館アクションプラン第3次)」2018.3 library.fks.ed.jp/ippan/library/20180301actionplan3.pdf

講評の要点

・サービスごとに、見出し番号・サービス名を付すこと

・それぞれの内容、特徴を自分の目で観察してまとめること

・参考文献にウェブサイトを挙げる際、URLのプロトコルは略さず、また最終アクセス日を記述すること

私の頭の中は、福島県立図書館と言えばすべて「東日本大震災復興」に肥大化しており、ほかの課題解決支援サービスには触れていません。いろいろなサービスを、実際に来館したからこそわかるように書き換えないとならないのだなと思いました。

URLやアクセス日等、参照の形式がなっていませんでした。

 

合格レポート

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 1)育児活動支援サービス

 当館は目標の一つである「子供たちの今と未来のための図書館」を実現するため、子育て支援サービスに力を入れている。

 軽読書コーナーの隣にある子育て支援コーナーには、「どうぶつ」「やさい」などのテーマごと絵本展示のほか、親子で読書を楽しむためのガイドや子育て情報誌が置いてある。「館内子育てマップ」もあり、「家庭医学」「児童福祉」「名づけ」「発達心理」など、館内で子育てにかかわる資料のコーナーの所在やNDCを図示している。

 子供・ヤングアダルトの成長や関心、学習テーマに合わせたブックリストを提供したり、年齢に応じたお話会を開催するなど、安心して子育てができ、親子で本や図書館に親しむための環境整備に努めている。

 

 2)健康長寿支援サービス

  ひとり暮らしの支援、年金・保険、介護・福祉・医療などシルバー世代が充実した人生を送るのに役立つ資料を、「県民の暮らし応援文庫」のテーマの一つとし、開架入口付近に設置している。隣には、パスファインダー本の森への道しるべ」コーナーがあり、「楽しく長くシニアライフ」「認知症に負けない」などの高齢者に特化したテーマ本のリストも見ることができる。

 

3)防災活動支援サービス

  2013年3月から、東日本大震災原子力災害をはじめ地震、豪雨、豪雪、火山災害などの防災・減災についての情報を提供する「東日本大震災福島県復興ライブラリー」を常設している。2019年3月現在、12316タイトルを所蔵(※1)、資料や関連パネルを「展示セット」として県内図書館に数カ月貸し出している。期間中、その図書館の利用者に貸し出せる。

 常設コーナーには、本・資料類は4書架、それに加え震災当時の写真パネルや市民の手記、当時の新聞、子供向けの防災資料案内などを展示している。マイクロ資料閲覧コーナーや地元新聞縮刷版、地域行政資料、郷土史関係資料コーナーも隣接する。被害を受けた当時の記録や人々の記憶の情報を提供し、今後の防災対策を考える場となっている。

 

参考文献             

※1 福島県立図書館HP https://www.library.fks.ed.jp/ippan/fukkolib/fukkolib.html (20191228)

 

講評

前回の指摘に基づいて修正に取り組んでいる。

レポート構成を改善し、記述内容も明確になっている。