近大通信 司書課程

2020年3月司書資格取得。

検索のちょっとしたコツ

取手二高・常総学院の監督で甲子園を制した木内幸男監督が亡くなりました。木内監督の関連本を展示しようと思いましたが、KKコンビを下した夏の決勝の朝日新聞紙面が見たくて、聞蔵Ⅱを所有する他館に行きました。

 1984年8月のデータベースは、朝日新聞本体ではなく、「縮刷版」のほうを検索するように言われました。1985年を境に、縮刷版か通常新聞か分かれるそうです。

 

取手二 優勝」で検索すると、号外と優勝日の1面など3点しかヒットしません。しかし、掲載日はわかりました。絶対スポーツ面や社会面にも記事はあるはずなので、司書の方に聞いてみると、「日にちを入れてから検索してみてください」とのことでした。すると確かに他面も出てきました。ただし、その日の新聞を1面から順番に見ることはできないそうです。

 

それを複写サービスで印刷しました(※1)

 

別の館には縮刷版本体が置いてあるようなので、そちらを見たほうがよかったかもしれません。

 

さてここで、一度の検索で終わっていたら、通り一遍の記事しか手に入れることができませんでした。その司書の方のおかげです。司書とは、こういった「検索のトリビア」を持っている人のことを言うのですね。自分はまだまだであります。

 

それで、この本を思い出しました。

www.kinokuniya.co.jp

例えば、CiNii Booksで夏目漱石の研究書を探したい場合、件名に「夏目 漱石」と、姓、名の間にスペースを入れるのが決まりだそうです。

つまり、検索するときにあまりヒットしない場合は、姓と名の間に空白を入れてみたりして試してみようということです。

 

相互貸借の検索(ILL)では、いろいろな検索項目がありますが、早く検索するために、全部埋まっているチェックを外す、と上司に教わりました(NDLONLINEなどいろいろな検索にも言えることだと思います)。その時、「学術書でないことが多いので、大学図書館も外す」と聞いていました。しかし、ある日、いつもの癖で大学図書館を外していたらヒットせず。よくよくタイトルを読むと、難しいので、大学図書館にチェックを追加したらヒットしたことがあります。

 

また、日ごろ、利用者から「こんな本があったと思うが」とタイトルうろ覚えで検索を依頼されることがあるのですが、そんな時、雑誌か図書か選択して検索します。その日は、「『おいしいおやつありますか』というような絵本で」と言われたため、「図書」で検索したところヒットしませんでした。

うろ覚タイトルで困ったら場合は、Googleさんの出番。。。。

すると、これがヒット。

www.fukuinkan.co.jp

このタイトルで市内蔵書を検索してもヒットせず。

 

しかし、これは種別を「図書」にしていたためでした。この福音館の「こどものとも」シリーズなどは、図書ではなく、毎月出るので、雑誌なのです。

それで、種別を全体にして検索したら、ありました~。

 

やはり、なんでも実際にやってみて、経験を重ねるしかないのですね。

 

【関連:情報サービス演習】

 

※1 ただし、この複写したものは、朝日新聞著作権を所持しているので、展示はできません。私個人の資料です。本当は、本と一緒に木内監督の「ひと」欄を載せれば、効果倍増なのにと残念です。当時の新聞を私が買うことは不可能なので、今朝の新聞の評伝を展示することにしますが、優勝の日と追悼では、筆の勢いがまったく異なります。こんなとき著作権は足枷だなと思います。