私は芥川賞候補が発表されると、掲載雑誌を予約して取り寄せ、受賞予想をするのですが・・・
最近で当てたのは高山羽根子さんぐらいで、いつも外します。
今回は、第164回「小隊」が候補作になった砂川文次さんの「ブラックボックス」推しでした。とにかく「小隊」がすごくよかったのに、受賞せず残念だったので今回は満を持して受賞してほしいと思いました。
ですが、だいぶ暗くて激しい部分もあるので、ここは、ファンの多い乗代さんかもなあーと思っていました。
石田夏穂(30)「我が友、スミス」すばる11月号…初
九段理江(31)「Schoolgirl」文学界12月号…初
島口大樹(23)「オン・ザ・プラネット」群像12月号…初
砂川文次(31)「ブラックボックス」群像8月号…3
乗代雄介(35)「皆のあらばしり」新潮10月号…3
これの資料情報票を印刷し、わが県ではいまだに予約が3桁もついている第164回芥川賞の載っている文藝春秋202103のそばに置いています。
いつでも利用者の方に予約していただけるように!
砂川さんの掲載雑誌は、私はすぐ読めたのですが、発表の今、予約12件になっています。
一夜明け、本屋さんに行ってみましたが、まだ、なんの陳列もなしでした。
直木賞候補作が一応面出しで置いてあって、でもまだ「受賞」などの看板もなにもありませんでした。本屋さんは稼ぎ時だから、次行ったときのディスプレイ楽しみにします。職場の近くの本屋さんは大々的にやりそうだなあ。
砂川さんの本は1月25日に発売されるそうです。
今、私は「臆病な都市」(群像202004)を読んでいます。デビュー作の載っている「市街戦」(文學界201605)も取りよせました。
受賞作と選評は文藝春秋202203に全文掲載されます。
つまり、3つの媒体で読むことができますね。
芥川賞は、そこがピークの人も多いのですが、砂川さんはここからもっともっと書いてほしいです。
私がどうしてこの作家の書くものが好きなのかというと、1点目は、主題が私好みだということ。私が見てきたこと、見たいものを書いてくださっているのです。
2点目は、文章描写の的確な鋭利な感じ。
本屋大賞も候補作も含め読むようにしているんですが、なかなか、私はう~んということが多いです。その理由も同じく2つ。
1,テーマがうまくいかない家族、身近な人間関係を扱っているものが多いこと。しかも暗い。
2,文章が机上の空論というか、まだるっこしく、だらだらしていて、冗長、身体感覚が伝わってこない感じ。
でも読書メーターで見ると、そういうのは泣ける本で人気ですね。たしかにするする読めますけどね。
直木賞は候補次点で予約がいっぱいだったので読んでいませんが、1年か2年して読んでみようと思います。