少し前に、会計年度任用職員の3年更新の制度について書きましたが、問題点2つのうちの1つが実際に明らかになった事例を見つけました。
雑誌「みんなの図書館」2023年10月号の目次です。
「会計年度任用職員として雇止めにあって 匿名」という記事ですが、匿名とは言え、勤務していた図書館の実名が出ていますので、すぐに個人は特定されます。そのリスクを負っても、公表したいという重い現実がうかがわれます。
他方、SNSでは、その方のご子息という方が漫画を使って発信しておられます。
ただ、ご本人ではないということに加え、リプ欄には、制度自体の問題を知らない意見、共産党(だけ?)が問題点を指摘したという意見(つまり保守派からはその1点で切り捨てられる可能性が大きい)など、何が正しいか、混沌としてしまっています。
(「保育園落ちた日本死ね」と似たような構図かと思います)
やはり一次資料に当たる上でも、「みんなの図書館」への寄稿を読むのが第一義かと思いました。
「みんなの図書館」は図書館で読めると思いますので、興味のある方はご覧ください。
私はこの元司書の方に、職に対するゆるぎないプライド、誇りを感じましたし、有能な方なんだろうと推測しました。
だからこそ、そんな貴重な人材を雇い止めにしたら、当該公立図書館のマイナスになるということを、市の人事担当や、図書館上層部は当然わかっていなければならないはずです。それなのに、どうして契約を更新しなかったのか、そこが、わかりませんでした。
採用の合否を民間企業が行ったということですが、たとえそれが上がってきても、市にそれをチェックする権限は当然あるはずです。どうしてそれが、まかり通ってしまったのかと思います。