情報資源組織論の試験は、アクセスポイントについて問われました。この科目特有の「具体的」「事例」「自分の言葉」「箇条書きダメ」という条件です。
この科目はテキスト読んでもわからず、ノートにいちいちまとめてもわからず、わからないアルファベット文字をルーズリーフにぜんぶ書き抜きしてもわからず、わからないままになんとかレポートを書いて提出し、当然不合格。
その後、情報資源組織演習をメディア授業で受けることにより、情報資源組織論もだんだんわかるようになり(本末転倒ってこのことだ)、レポートもなんとか書いて合格したという結果です。2回目のレポートを書いて後の試験だったということもよかったかもしれません。
あと、学習された方はあれっ?と思うでしょうが、私の解答文中「既知検索資料」なんていう言葉はテキストにありません。すなわち、「既知資料検索」なのに、すべて逆にして書いてしまったのです。これで合格できたのはラッキーとしか言いようがありません・・・。
具体的事例は、私が図書館の実務の中で、自分で調べた経験が生かせました。ですので、この科目は、多様な情報資源から、望ましいものを複数キャッチアップするスキルを、具体的にイメージできるようにしておくとよいのかなと感じました。まあそれでも70点だったので、もっともっといい解答例は山のようにあるので、ご了承ください。
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アクセスポイントとは、情報を検索する手がかりとなることばや記号のことである。情報資源を探す場合には、既知検索資料か、未知検索資料かに分かれるが、どちらの場合でも検索の効率を上げ、精度を高め、漏れをなくすためには、このアクセスポイントの選定が重要になる。
既知検索資料の場合は、タイトル、著者名が主にアクセスポイントとして採用される。カード目録時代の「標目」がこれに当たるが、MARCの普及とコンピュータによる効率的な検索システムが確立されたために、標目よりもアクセスポイントという言葉が使われるようになってきた。
未知検索資料の場合は、「何が書かれているか」すなわち、主題を検索するため、アクセスポイントとしては件名、分類記号、標準番号などがこれに当たる。
このアクセスポイントによって得た情報資源が、求めるものであるかどうかは書誌記述に当たり、確認することになる。
具体的な事例を挙げて説明する。
「ドローンについての本を探している」という場合である。現代の図書館で通常行われているOPACで検索することを想定する。まずは、タイトルに含まれている可能性があるため、「ドローン」と入力してみる。しかし、ノイズが多く、全く主題をはかけ離れた資料が何冊も検索されてしまう。アクセスポイントとしては、あまりよくない選択である。
ドローンは統制語ではないため、該当しそうな資料の書誌記述を見てみると「軍用機」「無人航空機」と書いてある。「軍用機」は戦争へのドローンの活用法であり、それは想定していないため、件名に「無人航空機」で検索してみると、望んでいる主題の本が絞り込まれて検索されてきた。アクセスポイントとしては、ドローンよりも適していると言える。
また、NDCを眺めれば、538.6や507.9が多いため、それをアクセスポイントにすることも考えられし、同時に、その書架でブラウジングすることも考えられる。
アクセスポイントは、現代人がインターネット検索で行う「キーワード」検索に似ている部分もある。しかし、その感覚でOPAC等図書館資料に当たると、このドローン検索のように失敗することがある。
例えば「(物が少ない生活を好む)ミニマリスト」についての本を探している」という場合、分類記号は5類が中心ではあるが、もともとは言語分野の言葉であり、これをアクセスポイントとしてもうまく検索されない。このように、新しい言葉についてのアクセスポイントの選定は、これからの課題だと思われる。
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